ピアノの楽語(厳密には発想用語)の中に、Scherzand(スケルツァンド)というものがあります。もともとは子供がはしゃいでいるように自由で無邪気なイメージや、フレンドリーで明るく面白い冗談を言うといったイメージを持つ言葉で、音楽を演奏する際の表現として使われるようになりました。
今日のレッスンでのショパンのマズルカの楽譜に出てきたので、生徒さんに言葉の意味を説明しました。この手の楽語は、とにかくたくさんあって、なかなか覚えきるものではありません。出てくる頻度の高いものは覚えて欲しいところですが、ほとんどの楽語はイタリア語かフランス語なので、馴染まないものは覚えられないかな?と感じています。
辞書で調べるとスケルツァンドは『諧謔的に』と訳されています。なかなか読めませんよね?「諧謔的」(かいぎゃくてきと読みます)『ちょっとふざけて、おもしろく、しゃれ、ユーモア、気のきいた冗談』←こんな感じです。それを伝えた生徒さんは『ピアノなのにふざけて良いの?』と目が飛び出るほどの驚きでした(>_<)
クラシックピアノってそんなイメージですよね。コンサートだってシーンとした中でひたすら聴いて、演奏者のトークもなく静かにに終わる、、、。最近はおしゃべりされる演奏者もいらっしゃいますが(オーケストラの指揮者の方も)、やはり固定観念のイメージはなかなか無くならないのでしょうね。
私は鍵盤でもっと遊んでほしいと思います。自分が全く遊ばず、楽譜に書いてあることを正確に弾くことばかり気にしてきたために、楽譜の音を外すことを恐れてあまり楽しめない時期がありました。
今日は楽譜もなしで、目を輝かせてBTSを耳コピで弾いている彼女を見て、これをレッスンに生かすのが私の目標だと思いました。